金属スパッタ膜
成膜可能な基板サイズ、ターゲット、特徴
<最大ワーク寸法>
- W160×L325×H110(mm) ※Al+SiOx膜における最大有効エリアです。
<ワーク材質>
- ワークへの熱ダメージが極めて少ないため、PC、PET、PBT、ABS、PMMA、COP、 COC、等の樹脂、ガラス、金属、シリコンウェハ、これらの立体物、レンズに対しても均一で強固に成膜することが可能です。
<成膜可能ターゲット>
- Al、Ag、Cr、NbO、Ti を はじめ、Au、Cu、Pt、Pd、Rh、Ru、W、Ge、Hf、Ta、Mg、Mo、Si、Sn、Zn、Zr、Ni、Fe、など基本的にメタル膜になります
- 代表的な酸化膜のターゲットとしてNbOX、TiOX、Al2O3、HfO2、Ta2O5、SiO2、ZrO2等が上げられます。
着き周り評価
A | B | C | |
反射率:450nm | 89.2 | 88.0 | 88.8 |
反射率:700nm | 89.24 | 87.9 | 88.1 |
KOH試験(※) | ○ | ○ | ○ |
※基材:PC
※Al(スパッタ)+SiOx(重合)
【Point】
このような配置での成膜においても個体間の分光規格(反射率)に差がほとんどなく、安定した膜厚での成膜が可能です。
金属スパッタの成膜例
紙へのアルミ成膜
フィルター金枠へのAL成膜
異形硝子(外周部)へのALミラー成膜
樹脂ピンセットへのAL成膜
ガンダムシリーズ ザクへのAL成膜
ゴルフボールへのAL成膜
【Point】
このような3次元の立体形状物にも均一で緻密、強固な成膜が可能です。
金属膜①樹脂基板へのAl成膜
一般的に、アクリル基板への蒸着は密着性に問題があるためハードコート(下処理)が必要ですが、高速スパッタのSiO2重合(CVD)でコートする事によりハードコートなしで密着性の高い成膜が可能です。
また通常より短時間の成膜で、生産性の高さと分光特性(再現性)に優れております。
<樹脂基板への密着性試験結果>
- EB蒸着品:テープテスト1回目で膜が剥がれる。
- スパッタ品:テープテストを数十回行っても膜剥がれがない。
金属膜②SiOx膜
<耐食性試験結果>
【Point①】
Si酸化膜は水酸化カリウム1%溶液を滴下後、10分間アルミに腐食がないことを確認。
高いバリア性を有します。
【Point②】
CVDにてSi酸化膜を成膜することでアルミ腐⾷防⽌効果が得られます。
【Point③】
量産時においても上記性能を安定して維持可能です。
※蒸着機械メーカー提供資料
金属膜③めっきシード層ドライ化
無電解めっき工程に独自のプラズマ処理・Cu成膜技術≪ドライプロセス≫を用いることで、クロム酸/Pdコロイドフリーで従来めっきと同等以上のピール強度15N/cm(1.6kgf/cm)を実現します。
ABS以外のエンプラ/スーパーエンプラへのめっきの可能性が広がります。
①クロム酸フリーによる環境負荷低減。
②金属触媒(Pdコロイド)フリーによるコストダウン。
③3D形状への良好な被服性。
④ピール強度15N/cm(1.6kgf/cm)を達成。(弊社標準ABSサンプル品に対し)
⑤ABS以外のエンプラ/スーパーエンプラへのめっき適用可能性。
※蒸着機械メーカー提供資料
加飾膜
スパッタの成膜により多層膜を形成することで、光の干渉効果により原理的にはほぼ制限のない発色が可能です。
①立体形状にも対応
板状のワークだけでなく、筒形状、棒形状や3次元の立体形状の物にも成膜が可能です。
②豊富なカラー
ターゲットは多数保有しており CrやTiはもちろん、酸化物、窒化物などを成膜することで、カラースパッタリングが可能です。カラーのご相談も承ります。
③ワーク材質
ワークへの熱ダメージが極めて少なく、熱に弱い樹脂製品にも成膜が可能です。
④強固な密着性
<スパッタ膜と蒸着膜のAlミラー成膜信頼性試験結果>
ガラスや金属だけでなく、PC、PET、PP、ABS等の樹脂やセラミックなどに対しても強い密着性を得ることが出来ます。
*アクリル板 Al+保護膜(ハードコート無し)
加飾例
化粧品ボトルへの加飾例
スプロケット(バイク駆動パーツ)への加飾例
釣具(ルアー、銛)への加飾例
カー用品(エンブレム、外装パーツ)への加飾例
理美容品(シザー)への加飾例